出羽三山神社（山形県 鶴岡市）

現在、羽黒神社または出羽神社と称する神社のもともとの姿は「羽黒権現」と言い、神仏習合の神を祀っていた。その本地は聖観音である。伝説によれば、崇峻天皇の第三王子である蜂子皇子が三本足の霊烏に導かれ、羽黒山の阿古谷で聖観音菩薩の霊験を得て開山したとされる。しかし、神仏分離・廃仏毀釈の時に、羽黒山でも修験道の神である羽黒権現は廃され、出羽神社に改組された。改組されたあと、総本社の出羽神社はウカノミタマと伊氐波神を祀る。また筑西市の下館羽黒神社ではオオナムヂを祀る（下館羽黒神社には本地であった聖観音に纏わる宝物も多く遺る）。このオオナムヂを祀る所以は、山中に現存する国宝・五重塔は、廃仏毀釈後に出羽三山神社の末社として千憑社(ちよりしゃ)と称し、オオクヌヌシを祀っているからと思われるが、そもそもなぜオオクニヌシに置き換えてしまったのかは、謎であり全くもって納得できる理由が見出せない。

主な神社

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