出典:国土地理院

御祭神の大宜都比売神についてお話しするのじゃ。
【国生み】イザナギ×イザナミで、父は伊邪那岐命、母は伊邪那美命じゃ。ご神徳と得意分野は、

  • 穀物農家に強い神徳がある
  • 漁師に強い神徳がある
  • 養蚕農家に強い神徳がある
じゃな。鹿島神社などにてお祀りされておるのじゃ。
詳細は地図にも示しておるし、ページをスクロールして見てみるのじゃ!
ちなみにこの枠は左下の▼で非表示にできるぞ。

狐っこの
にゃんこきつね
【国生み】イザナギ×イザナミ

02-3.おおげつひめ

大宜都比売(=伊予之二名島)

02-3.oogetsuhime

古事記に於ける名前の表記

大宜津比売神おおげつひめのかみ大宜都比売おおげつひめ大宜都比売命おおげつひめのみこと大宜都比売神おおげつひめのかみ大気津比売神おおげつひめのかみ大気都比売神おおげつひめのかみ

先代旧事本紀に於ける名前の表記

大宜都比女神おおげつひめのかみ大御食都姫神おおみけつひめのかみ大気都姫神おおげつひめのかみ

古語拾遺に於ける名前の表記

御膳神みけつのかみ

同神とされる名前の表記

天石門別八倉比売命あまのいわとわけやくらひめのみこと

上記以外の文献または由緒書き等に於ける名前の表記

大宜都姫命おおげつひめのみこと大宜都姫神おおげつひめのかみ大宜都比売神おおげつひめのかみ大宜都比女命おおげつひめのみこと大月姫神おおつきひめのかみ大月日売命おおつきひめのみこと大食津比売大神おおげつひめのおおかみ大食都比売大神おおげつひめのおおかみetc...

系譜
概要

食物を司る女神であり、五穀の起源に関する神話で知られる。『古事記こじき』に登場し、保食神うけもちのかみと同一視されることもあるが、古事記される物語には違いが見られる。

『古事記』によると、国産みによって生み出された島「伊予之二名島」(分かりやすくいうと四国にあたる)。 胴体が1つで、顔が4つある。そのうちの一つ(粟国=阿波国=徳島県)の顔の名前を大宜都比売と言う。
また、宜は御膳のケで、「け」は「うけ」ともいい、食物の総称のことである。

神生みにおいても「大宜都比売神」が生まれているが、両者は同名の別神と考えられている。

さらに『古事記』の記述によると、高天原を追放された須佐之男命すさのおのみことが、食物を求めて大気都比売神のもとを訪れた。すると、大気都比売神は鼻や口、尻から様々な食物を出して須佐之男命をもてなした。その様子を見た須佐之男命は、その振る舞いを穢らわしいと感じ、激怒して大気都比売神を斬り殺してしまう。その後、大気都比売神の死体から五穀が生まれた。頭からは蚕、目からは稲、耳からは粟、鼻からは小豆、陰部からは麦、尻からは大豆が生まれたとされている。この五穀の種を、神産巣日神かみむすひのかみが採取し、人々に与えたことで、五穀豊穣の基礎が築かれた。

この神話は、保食神の神話と同様、死と再生を通じて新たな生命や恵みが生まれるという、古代の農耕文化における循環的な世界観を反映している。保食神の神話では月夜見尊つくよみのみことが神殺しを行うが、大気都比売神の神話では須佐之男命がその役割を担っている。典型的な「ハイヌウェレ型神話」である。生贄的な死を通じて食物が誕生するという農耕文化特有の世界観を示している。

さらに詳しく・・・

【ハイヌウェレ型神話】

ハイヌウェレ型神話とは、インドネシア東部のセラム島に伝わるハイヌウェレという名の少女にまつわる神話にちなみ、ドイツの民俗学者アードルフ・イェンゼンが提唱した神話の類型である。この神話は、殺された神の死体から穀物や植物が生まれるという、農耕文化の起源を語る物語を指す。世界各地の神話に共通して見られるこの類型は、特に東南アジアを中心に広範に分布しており、日本神話における食物起源の神話もその典型的な例として挙げられる。

セラム島のハイヌウェレ神話では、ココナッツの花から生まれたハイヌウェレが、その排泄物から様々な宝物を生み出す不思議な力を持っていた。しかし、彼女の能力を恐れた人々によって殺害され、その遺体はバラバラにされて埋められる。すると、その埋められた場所から初めて有用な植物であるヤム芋などが生え、人々の食料となったとされる。この神話は、生命の誕生と豊穣が、神の死という犠牲から生まれるという思想を物語っている。

日本神話における保食神うけもちのかみ大気都比売神おおげつひめのかみの神話も、このハイヌウェレ型神話に分類される。保食神は月夜見尊つくよみのみことに、大気都比売神は須佐之男命すさのおのみことに殺され、その遺体から五穀や蚕、牛馬などが生まれたと伝えられている。これらの物語は、食物が人間に与えられたのは神の死と引き換えであったという共通のテーマを持っている。

ハイヌウェレ型神話は、比較神話学において重要な研究対象であり、古代の人々が食料生産の神秘をどのように捉えていたかを示す貴重な資料である。この神話は、ただ単に作物の起源を説明するだけでなく、生と死、犠牲と再生、そして文化の成立といった根源的なテーマを内包している。神の死によって初めて人間は自ら耕作し、食物を得るという段階に進むことを意味しており、狩猟採集生活から農耕生活への移行期における世界観を反映していると考えられている。

【伊予之二名島の四つの顔】

伊予之二名島いよのふたなのしまとは、『古事記』の国生み神話において、夫婦神である伊邪那岐命いざなぎのみこと伊邪那美命いざなみのみことが、淡路島に続いて二番目に生み出した島、すなわち四国の古称である。この島は一つの身体に四つの顔を持つものと表現され、それぞれの顔が四つの国に対応し、それぞれに神が宿ったとされる。その四つの顔とは、以下の通り。

  • 伊予國(現在の愛媛県): 愛比売えひめ
    「愛しい女性」や「美しい女性」を意味する名の通り、四国のうち伊予国の穏やかで豊かな土地を象徴する女神である。愛媛県の県名の由来ともなっており、愛媛県民にとっては特別な存在。

  • 讃岐國(現在の香川県): 飯依比古いいよりひこ
    その名に「飯」が含まれることから、食物や豊穣を司る男性神、飯神とされている。肥沃な土地が広がる讃岐国の性質を神格化したものと解釈される。

  • 阿波國(現在の徳島県): 大宜都比売おおげつひめ
    食物神として知られる女神である。『古事記』では、素戔嗚尊すさのおのみことの怒りに触れて殺された後、その身体から五穀が生じたという伝説も伝えられており、食の起源に関わる重要な神である。

  • 土佐國(現在の高知県): 建依別たけよりわけ
    「勇猛な霊が依り憑く男性」を意味する名を持つとされる男性神である。土佐の地の荒々しくも力強い自然や人々の気質を反映した神格である。
これらの神々は、単に神話上の存在であるだけでなく、四国それぞれの地域の自然や文化、人々の性格を象徴するものとして、古代の人々の世界観を現代に伝えているのである。四つの異なる神格が一つの身体に宿るという設定は、四国が多様な特性を持ちながらも、一体の島であることを強調している。

また、「伊予之二名島」という名称の解釈にはいくつかの説が存在する。「二名」は、伊予国の愛比売と讃岐国の飯依比古、阿波国の大宜都比売と土佐国の建依別という男女二組の神が並んでいることを意味するという説がある。また、島全体の総称が「伊予」であることについては、九州が筑紫の国名を島の総称としているのと同様に、古代の四国において伊予国が政治・文化の中心地であったことによるとする見方もある。伊予国が四国の筆頭として記されている『古事記』の発想は、天武・持統朝における地方統治の状況を反映しているという説も提唱されている。

神徳・得意分野

神話や伝承に基づき、個人的な解釈を含みます。

  • 穀物農家に強い神徳がある
  • 漁師に強い神徳がある
  • 養蚕農家に強い神徳がある

大宜都比売神」 を祀る神社は 17社です。
主祭神・相殿神・配祀神・合祀神などとして祀られている神社を表示しています。

免責事項
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  • よく分からないものは「不明」と表記しています。
  • 宗派・祭神・神札に関しては、 「境内設置の由緒書き」「現地での目視確認」「公式ウェブサイトでの記載」または「各都道府県の神社庁ウェブサイト」のいずれかにて確認できなかった場合は、 慣例的に容易に予測や推定可能な場合であっても原則的に「不明」としています。しかしながら、神社名から推察される祭神名を括弧書きで表示している場合もあります。
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