出典:国土地理院
べんてんさま
概要
弁財天は七福神の一柱である。弁天さまと親しまれ、小さな池や川など水辺に近い場所でよく見られる身近な神である。身近であるが故に、さまざまな信仰と融合し、少々複雑な状態になっていると言わざるを得ない。弁財天の起源は、古代インドのヒンドゥー教に由来する。ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーが仏教に取り込まれることで弁才天となり、さらに日本では神仏習合の中で神道と融合することで、ある意味で特殊な進化を遂げた。元来、サラスヴァティーとはサンスクリット語で「川」び意味を持ち、女神サラスヴァティーは川の神であった。そこから解釈が拡張され、川のように流れゆく「言葉」や「音楽」の女神となり、やがて学問や芸能の神、つまり「才」の神となった。サラスヴァティーに付き纏う「水」のイメージが、日本の神道において海上神である宗像三女神の一柱である市杵嶋姫命と習合し、弁天社として水辺に祠を建てて祀られるようになった。
特に江の島、竹生島、宮島は日本三弁財天として名高く、古くから多くの参拝者を集めてきた。中世以降は、福徳をもたらす性格が強まり、本来の「才」の字に代わって「財」の字が当てられ、七福神の一尊として「弁財天」と記されることが多くなった。その姿は、当初は八本の腕に武器を持つ八臂の像が主流であったが、次第に琵琶を奏でる美しい二臂の女神像が一般的となり、芸術や芸能の守護神としても信仰されるようになった。
また、弁財天は宇賀神という蛇の体を持つ神と結びつくことで、財宝や五穀豊穣の神としての性格をさらに強めた。これに伴い、弁天社の境内には神使として蛇の像が置かれることも多い。
明治時代の神仏分離に際して、多くの弁天社は公式には市寸島比売命を祀る神社へと改称されたが、現代においても「弁天さん」という呼称で親しまれ続けている。また、寺院の境内にみられる池の中にも、弁才(財)天が祀られていることは多い。廃仏毀釈の折に神仏分離が迫られた中でも、弁才天は仏教成立以前の神サラスヴァティーであり、神道の市杵嶋姫命ともつながることから、激しい神仏分離活動家も手出しが躊躇されたのではないかと思われる。
全国の主な神社
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