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出典:国土地理院

いにしえの皇族

03.あんねいてんのう

安寧天皇

03.annei Tennou(Emperor)

古事記に於ける名前の表記

師木津日子玉手見命しきつひこたまてみのみこと

日本書紀に於ける名前の表記

磯城津彦玉手看天皇しきつひこたまてみのすめらみこと磯城津彦玉手看尊しきつひこたまてみのみこと

先代旧事本紀に於ける名前の表記

片塩浮穴宮御宇天皇かたしおのうきあなのみやにあめのしたしろしめししすめらみこと

漢風諡号に於ける名前の表記

安寧天皇あんねいてんのう

和風諡号に於ける名前の表記

磯城津彦玉手看天皇しきつひこたまてみのすめらみこと

系譜

父:綏靖天皇
母:五十鈴依媛命

配偶者:渟名底仲媛命

子:懿徳天皇

概要

日本神話および古代史において、欠史八代けっしはちだいの一人に数えられる第3代天皇である。名は磯城津彦玉手看尊しきつひこたまてのみことといい、第2代天皇である綏靖天皇すいぜいてんのうとその皇后である五十鈴依媛命いすずよりひめのみことの間に生まれた。『日本書紀』や『古事記』の記述によれば、父帝が崩御した後に即位し、片塩浮孔宮かたしおうきあなのみやに都を置いたとされる。この宮の所在地については現在の奈良県大和高田市やまとたかだし付近と推定されているが、先代や次代の天皇と同様にその治世における具体的な事績については詳しく語られていない。

陵墓は、宮内庁により奈良県橿原市にある畝傍山西南御陰井上陵うねびやまのひつじさるのみほどのいのえのみささぎとして治定されている。

さらに詳しく・・・

【欠史八代】

欠史八代けっしはちだいとは、日本の記紀神話において、初代神武じんむ天皇と第10代崇神すじん天皇の間に位置する8人の天皇、すなわち第2代から第9代までの天皇を指す歴史学上の用語である。この8人の天皇とは、綏靖天皇すいぜいてんのう安寧天皇あんねいてんのう懿徳天皇いとくてんのう孝昭天皇こうしょうてんのう孝安天皇こうあんてんのう孝霊天皇こうれいてんのう孝元天皇こうげんてんのう、そして開化天皇かいかてんのうである。

『日本書紀』や『古事記』には、神武天皇の東征や崇神天皇の治世に関する詳細な記述がある一方、欠史八代の天皇については、系譜や陵墓、皇后や皇子に関する情報があるだけで、具体的な治世の事績がほとんど記されていない。このことから、古くからその実在性について疑いが持たれてきた。

歴史学的には、欠史八代の存在は、後世の編纂者が記紀の系譜を遡らせるために創作・追加したものであり、実際に存在した可能性は低いと考えられてきた。しかし、近年の考古学的な発見によって、欠史八代の実在をめぐる議論が再燃している。特に、埼玉県の稲荷山古墳から出土した鉄剣に銘文として記された「意富比垝おおひこ」という人名が、孝元天皇の皇子である大彦命おおひこのみことと同一視される可能性が指摘されている。これにより、欠史八代の天皇の存在そのものは依然として不確かであるものの、その系譜に連なる一部の人物が実在した可能性が出てきているのである。

欠史八代の実在性については諸説あり、年代を延ばすために創作されたという説のほか、神武天皇と崇神天皇は同一人物であり、欠史八代は存在しなかったという説、また、実在したとしても、当時の年齢の数え方が現在と異なるため長寿とされているという説などがある。


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