出典:国土地理院
御祭神の五丹大神についてお話しするのじゃ。
土着の神々で、ご神徳と得意分野は、
五丹大神etc...
横浜市南区の中村八幡宮の合祀神である。資料が焼失し詳細不明の祭神である。
おそらく祀られているのは日本でもここだけではないだろうか。以下、この祭神についての個人的な推察である。
「丹」とは辰砂のこと。つまり、水銀や朱の原料となる鉱物である。実は横浜市の属していた武蔵國でも辰砂は採れていた時代がある。とはいっても、主産地は秩父の方らしいが・・・。(ただ武蔵國の「丹」は、あっという間に取り尽くして、あっという間に消えていったらしい。)個人的には五丹大神は辰砂の神だったのではないかと考えている。「五」の部分に関しては、大きな鉱山が5か所あったのか、5つの元締めがあったのか、何かしら辰砂の取引に関する数字だ取ろうと思う。取り尽くすとあっという間に五丹の神は廃れてしまい消えていってしまった。それは、神格の拠り所が「取引」という人為的なものだったから。しかしながら、秩父から遠く離れた武蔵國の端っこの横浜市南区には、なんとなく残り続けてしまった。古文書が焼失してしまった以上、真相は闇というか灰に消えた。
水銀に絡んで、もう少々。古くからの水銀の鉱山として三重県の「丹生鉱山」が知られている。有史以前の縄文時代から戦後に至るまで何千年も採られてきた。この丹生鉱山が「丹生」とつく神社の始まりと言われている。丹生都比売神社、丹生川上神社などである。これらの神社の祭神は今では「水の神」とされているが、古くはやはり「辰砂」にまつわる神であったという説がある。特に、丹生都比売神社に祀られる丹生都比売神(ニウヅヒメ)は元々は水銀の神であった可能性が極めて高い。水銀産業の衰退と共に、主産業が農耕に移り、その過程で水の神ミズハノメとある意味で習合し、祈雨止雨の神となって現在に祀られていると考えられる。また、ニウヅヒメは伊勢にも出入りしていたようで、そうなると天照大神とも繋がりはありそうだ。
となると、天照大神も合祀されている中村八幡宮の五丹大神は、水銀の神だった可能性はますます高まるばかりである。
神話や伝承に基づき、個人的な解釈を含みます。