出典:国土地理院
御祭神の下光比売命についてお話しするのじゃ。
大国主神の子孫で、父は大国主神、母は多紀理毘売命じゃ。ご神徳と得意分野は、
下光比売命下照比売高比売命高比賣命
下照姫下照媛稚国玉高姫命
下照姫命
賀夜奈流美命(同神説)阿加流比売神(同神説)阿陀加夜怒志多伎吉比売命
下照姫神下照比売命和歌比売命秋鹿比売命飛鳥神奈備三日女神etc...
諸説が複数見られる神である。
①大国主神と多紀理毘売命の娘神説
大国主神と多紀理毘売命の間には、阿遅鉏高日子根神と高比売命が生まれたが、この高比売命が下光比売命であり、天若日子命の妻となった。
②天照大神の妹神説
別名に和歌比売命とも言われ、素戔嗚に和歌を教えたり、高比売(小倉下照姫)に琴を教えたという説もある。また、古今和歌集の序に、日本和歌の祖神とも伝えられる。
③阿加流比売神と同神説
下光比売命が、大国主命と宗像三女神の一柱である多紀理毘売命の間に生まれた娘神であるという説は、『古事記』の記述に基づくものである。
この説は古事記や日本書紀、そのほかの正史に基づくものではなく、特に平安時代以降の文学史の中で形成されていった部分が大きいと考えられる。
おそらくは天照大神の妹神との位置付けされる稚日女尊と、下光比売命の別名に見える和歌比売命が混同されて解釈された結果だと思われる。
この和歌との結びつきを決定的にしたのが、平安時代の紀貫之が記した『古今和歌集』の仮名序である。この序文の中で、和歌の起源について述べられる際、「和歌は、下照姫にはじまる」という趣旨の記述がある。
下光比売命と阿加流比売神が同一神であるとする説は、神話学や民俗学において、一部で論じられる解釈の一つである。この説は、両神の神名に共通して見られる「光=あかる・てる」という要素や、それぞれの神話的背景に共通点を見出すことに基づいている。しかし、この説は『古事記』や『日本書紀』といった正史の記述に基づくものではなく、あくまで後世の解釈や異伝の範囲に留まるものと考えるのが妥当。
【①大国主神と多紀理毘売命の娘神説】
『古事記』には、大国主命が胸形の奥津宮にいる多紀理毘売命を娶り、二神を産んだと記されている。その二神とは、阿遅鋤高日子根神と、その妹にあたる高比売命である。この高比売命が、下光比売命と同一神であると解釈されているのである。
彼女が最も顕著な役割を果たすのは、天若日子が国譲りの交渉のために地上に派遣された物語の中である。国譲りの交渉のため、高天原から地上に派遣された天若日子は、任務を怠り、下光比売命と結婚して地上に留まった。天若日子が最終的に亡くなった際、彼の死を悼んで歌い悲しむ下光比売命の姿が描かれている。彼女の兄である阿遅鋤高日子根神が、亡き天若日子に瓜二つであったため、天若日子の親族が彼を生き返ったと勘違いし、阿遅鋤高日子根神が激怒して喪屋を切り倒すという神話がある。
大国主命と多紀理毘売命という、出雲系と宗像系という異なる系統の神々の子であることは、古代日本の神話が、さまざまな地域の豪族や信仰の統合を通じて形成された歴史的背景を反映していると解釈できる。下光比売命は、出雲の神々と海上交通の要衝を抑える宗像の神々との結びつきを示す象徴的な存在ともいえる。
【②天照大神の妹神説】
【③阿加流比売神と同神説】
神話や伝承に基づき、個人的な解釈を含みます。